About
「地元のこと、誇れていますか?」
大学で北海道から東京に出てきたとき、
同期に出身地を聞くと「名古屋…?」と曖昧に答える人が多く、
実は愛知の郊外や隣県出身だと後から知って、モヤッとしたのを覚えています。
私の出身は札幌。
「姉妹都市はバイエルン・ミュンヘンだよ」と胸を張って言えるのが、ちょっとした自慢でした。
そんな私も、結婚・子育てを経て宮城県富谷市に移住してから、
「富谷ってどこ?」と聞かれたときに「仙台」と答えている自分に気づきました。
学生時代に感じた“地元をぼかしてしまう”感覚が、まさかの自分に返ってきた瞬間。
無自覚だった“地元への誇りのなさ”に気づかされ、悔しさがこみ上げました。
「地元を誇れる人を増やしたい。」
その想いを胸に脱サラし、J Sober Curiousを立ち上げました。
地元を、もっと知ろう。しかも美味しく。
実は、多くの人が“地元を誇れない”理由は、ただ単に「説明するのが面倒」なだけ。
会話のために“東京”“仙台”といった大都市の名前を使ってしまうけれど、
その土地ごとに、ちゃんと魅力が詰まっている。
私は、実際に東北の道の駅を150ヶ所巡り、
地鶏の串、果実シロップ、伝統の発酵飲料など、宝物のような逸品たちに出会いました。
でも、そんな魅力的な品々が、なかなか“表舞台”に出てこない。
「だったら、自分が届けよう」。そう心に決めました。
なぜ“ソバーキュリアス”?
地域の特産をもっと広めたい。そのために地域の起業家コミュニティに参加し、
J-StarXプログラムでシリコンバレーにも学びに行きました。
その中で出会ったのが「ソバーキュリアス」という考え方。
飲めるけど、あえて飲まない。
健康や感性、ライフスタイルの延長として選ばれる“ノンアル”のスタイル。
私自身、何度もノンアルにチャレンジしながら、
「美味しくない」「食事に合わない」そんな経験ばかり。
でも、日本茶や果実、発酵文化には、“お酒を超える”クラフトドリンクの可能性があると確信しました。
「J Sober Curious」という名前に込めた想い
そうした想いから生まれたのが、J Sober Curiousというブランドです。
名前の由来は、Japanese Sober Curious。
“日本発のソバーキュリアス”として、
日本茶や国産果実を使ったクラフトドリンクを通じて、
「飲めるけど、あえて飲まない」という選択に新しい楽しさを提案しています。
特に私たちは、“食とのペアリング”にこだわっています。
ノンアルでも食事がより豊かになり、
お酒を飲まない時間がもっと心地よくなる、そんな体験を届けたいのです。
そして、日本の風土や職人技から生まれた飲み物を通して、
海外の方々にも“日本ならでは”のソバーキュリアスな価値を楽しんでいただきたい。
そんな願いを、このブランド名に込めました。
地域の声が、未来をつくる。
私たちが伝えたいのは、単なる“美味しさ”ではありません。
その土地に息づく文化や、作り手のストーリー、暮らしの背景まで。
それらを丁寧に、客観的に、わかりやすく伝えていくことが使命です。
そしてその先に、誰かが「うちの地元ってすごいんだよ」と、
誇らしく話す未来があるなら、それこそがJ Sober Curiousの目指すゴールです。