“飲まない”理由に、人生がにじむ。 ― 5,000人の声で見えた、ノンアルという選択 ―
“飲まない”理由に、人生がにじむ。 ― 5,000人の声で見えた、ノンアルという選択 ― 「飲まない人」って、どんな人だと思いますか? アルコールに弱い?健康に気をつかっている?それとも、ちょっと付き合いが悪い人? 2024年から、私たちJ Sober Curiousは、駅・空港・商業施設を中心にポップアップイベントを開催し、延べ5,000杯を超えるノンアルコールドリンクの試飲を提供してきました。参加者は学生、主婦、海外観光客、飲食関係者など、年齢も価値観もさまざまです。 各地でお客さまと対話を重ねる中で見えてきたのは、「なぜ飲まないのか?」という問いに対して返ってくる、驚くほど豊かで繊細な“理由”の数々でした。 このブログでは、そんな“飲まない理由”に込められた、人生のかけらのような言葉たちをご紹介します。 健康のため――その背景には切実な想いがある 「肝機能が悪くて生命保険にも入れない。まだ子どもが生まれたばかりなんです」(男性/銀座) そのとき私は、「この方こそ、ソバーキュリアスの本質にいる」と感じました。もともとお酒が好きだったからこそ、“飲まない選択”にも葛藤があったはず。そんな方にこそ、ただの代用品ではない、しっかりとした味と満足感のある一杯を届けたい。そう思わずにはいられませんでした。 岩手の空港ではこんな声も。 「最近、睡眠の質が気になって。夜はなるべくお酒を控えるようにしてる」(女性/岩手) また、妊娠中の女性からはこんな声も。 「普段はお酒が好きだけど、今はやめてる。でも、こういう“ちゃんとしたノンアル”があると救われる気がする」(女性/仙台) 「飲まない」は健康のために“しかたなく”ではなく、自分を大切にする意志の表れ。その姿に、何度も背筋を伸ばされました。 誰かのために、飲まない。 「妻と、妻の家族が飲まないんです。だから僕も、家ではノンアルにしています」(男性/銀座) 「小さい子どもがいるから。やりたいことが多いので酔いたくない」(女性/仙台) 「両親がもう高齢で、家族で過ごす時間にお酒は要らないかなと思うようになった」(男性/岩手) “飲まない”という選択が、家族やパートナー、まわりの人への想いから生まれている。それは自己制御ではなく、やさしさの連鎖でした。 私自身も、「誰かと一緒にいる時間こそ、心地よく過ごしたい」という思いを大切にしているので、こうした声には胸を打たれました。 あえて飲まない。“じぶんらしさ”の表現として 「普段から“アクアパンナ”とか、良い水しか飲まないんです。お茶にもこだわる。でも、これは面白かった」(男性/銀座) 「今日は友だちと家でまったりするから、ノンアルがちょうどいい。普段から水かスープで、お酒はなくても平気です」(女性/銀座) 「立食パーティに持っていく用。『え、ノンアルなの!?』って驚かせたくて」(男性/仙台) お酒を“やめた”のではなく、“あえて飲まない”という選択。それが今の時代の空気感であり、自分らしさを守る自然な行動になっていることを感じました。...
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